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アイドルについてぼちぼち

TCの戦記と感想(いち永吉昴P視点)

TC戦記途中まで書いて投げてたらめちゃくちゃ前の話になってました。でも、改めておめでとう。本当にCDもイベントも作ってもらえるんだね……!!戦記と言いながらTCの流れだけではなく私の個人的な感想が大量に含まれる記事です。ご了承ください。また、言及するPは個人名がわかっている方が多いのですが敢えて出していません。

注:当記事は昴Pの総意ではありません!(予防線)

 

1/20の0:00、私がもっとも強く感じたのは叫びたくなるような勝利の喜びではなく、「やっと終わった」「もう戦わなくていい」という、ものすごい安堵感。

最終日は落ち着かなくて水回りを掃除したり筋トレをしたり、ダイマしに行ったり色々していたけれど、終了5分前の票差を見て流石にもう抜かれないと思いやっと一息つけた。意気揚々と少し高級なお菓子を用意して、TC生放送を見ながらかなり上向きの気持ちで終了の瞬間を待っていたのだが、いざ終わってみたらその瞬間安堵感でアホみたいに泣いてしまった。家族に不審がられるのでリビングから自室に戻り、1人になったことで余計にほっとしていまい泣いた。ジュリアPのフォロワーからおめでとうのLINEをもらって、その時刻を見てやっと自分が10分くらい泣いていたことを自覚してようやく少し落ち着いて、通話させてもらった。ありがとう(私信)

 

1.配役発表→意思統一まで

前置きはこれくらいにして、順にTCを振り返っていく。私は昴discord(昴のプレアデススタジアム)に所属していて、配役発表されてすぐ意思統一のためにチャットを開いた。言わずもがなTA、TBともに役が取れていない彼女に役を持ってくるには絶対にまとまらないといけないという思いがあったし、そう思ったPが集まって話していたように思う。覚えている範囲で役候補だったのは旅人、ダスク、狼、友達、メイドあたり。特にダスク派は「昴のかっこいいところが見たい、かっこいい曲が欲しい」という積年の思いを感じた。私も見たかった。ただ、早い時点で対抗馬に千早と瑞希がほぼ確定していたためか、多数派になることはなかった。もし昴がTA及びTBで一度役を取っていればダスクに意思統一されていたかもしれない。

こういうことを書くと「相手によって諦めるのか、自分の担当(の魅力)を信じられないのか」みたいな反論が来るだろうが、意思統一に際しては対抗馬の存在は当然考慮すべきであると私は思う。担当が一番好きな人だけが票を入れる企画ではないので、傍目から見て対抗馬よりも「見てみたい」と思ってもらえるような何かが必要で、その地力には全員上位のイベントなどでわかるようなアイドル自体の人気も含まれる。総合的にそういった勝ち筋と見たい役の折り合いをつけて、各陣営はどの役にまとまるか決めているのだと思う。

discordでもそういう話し合いが続く中、突如として現れた「すばフキン」のワード。語感、カラーリング、スナフキンの深みのある台詞を昴が言うとちょっとバカっぽくて可愛い、などと盛り上がり、そう考えると一人称のオレも「ちょっと不思議」だし、旅の目的を探るにあたって昴のギャップも活きてくるのではと追随するように旅人役を補強するコンテクストが出始め、早々にdiscordの多数が旅人を支持する流れとなった。絵師さんなどがそのイメージのしやすさなどからファンアートをTwitterにアップする姿も見られた。

突発的なワードで意思決定するのはいかがなものか、もっと話し合おうという他役派の意見はほとんど封殺されるようにして旅人に意思決定されたと記憶している。というのも、当初はCCが開かれたら再度話し合おうとなっていたのだが、連投不可で話題の流れやすいCCではそもそも「会話」が難しく(次があるなら一番改善して欲しいポイント)、それまでのSNSの盛り上がりからか、話し合いの前から初日にも関わらず多くの票が旅人に入り、結果「ああ昴はここね」と投票する層もあり、票はなあなあな形で旅人役にまとまった。

シラス. on Twitter: "我々が目指す配役はいくつもの可能性の考慮して準備期間中に最も多くの人間を納得させられた配役であるし、路線を変更できなかったのはあなたの力不足だ。納得がいかない気持ちはわかるし尊重するけど、せめて、今、名前と知恵を晒して最前線で勝とうとしている人達を否定しないでくれ。"

TC期間中はRTのみで言及しなかったが、このツイートは私の気持ちと似ていると思った。その頃には私も明確な理由と欲を持って旅人を支持していたので、他役派の人が待ったをかけるような「流れ」があるなら逆に利用するべきだと思ったのだ。なかなか意図して起こせるものではない「流れ」があるなら、乗った方が勝算があるのではないか。対抗馬であった麗花、あずさ陣営はふたつとも強く感じられたが、というか私は今までのこともありどこを相手にしても相手の方が強いと思ってしまっていたが、この「流れ」が一縷の望みのように思われて仕方なかった。同じように考えてか、他役派から旅人派に転向する人もここで多く見られた。

ただ、このセクションで一つ言及しておかなくてはならないのが#そして昴は旅に出る タグの存在である。これは発案者さんも今回のTCの中で深く反省していたポイントだったのであまり掘り返したくはないのだが、個人的に大事だと思ったことなので一応。企画の概要は「旅人になるまでの昴をTCの役柄に絡めて二次創作し、盛り上げよう」というものだ。問題点としては、ここまでで納得のいかないまま折れさせられた形となったPを放っておかず、楽しんでもらって引き込もうとする、という一部の旅人派の考えが、納得のいかないPにほど受け入れられないものであったというところにある。推してる役柄はその後旅人になるために推してるんじゃない。当然の感情だと思った。discordにはTCの役柄と昴の名前が入ったツイートを自動取得するチャンネルがあり、暇だったので全部追っていたのだが、肯定的な意見の中に、もう旅人は応援できないと反感を示す同担Pがいたことを覚えている。TA、TBともに1位争いの土俵にすら上がったことのない経験のなさ、そしてその原因となった票割れを恐れるあまりに行動が先走ってしまった感が否めない。(誰かを貶めようなんて気は誰にもなく、担当のための正義と正義がぶつかって起こってしまったことだと思う)

 

2.元日一斉投票と毎日の定時投票

命運を大きく分けたのは間違いなくここだと思う。元日にして本当に良かった……

一斉投票の日程は大きな議題だった。TBの際に昴陣営はむやみな一斉投票を繰り返してしまい、結果裏目に出ている。一斉投票の文字だけでトラウマを刺激されている様子のPがdiscordにいるくらいだった。早すぎても票はない、遅すぎても浮動票に「もう無理でしょ」と思われる。参加しやすい日程はいつか。語呂合わせや意味で覚えてもらえるか。昴が役を取ることに魅力を感じてもらえるか。次の一斉投票までの期間のことも考えなくてはならない。ではTC中何回一斉投票を行うつもりなのか。考えることは山ほどあった。

1/1に決まったのは、対抗陣営の一斉投票の日程の影響が大きかったと思う。一斉投票はカウンター有利。抜き返すことで話題になり、浮動票が引き込めるからである。相手は一斉投票を終えているので、このアイドルも争いに参加していますよというアピールがしばらく順位として残る。抜かせなかった時の代償は大きいが、基本的に相手より後の方が良い。この時点でクリスマス後はほぼ確定。

では何回一斉投票をするのか。先ほども言ったように、繰り返すほど火力が落ちていくのが一斉投票だ。discordの中でアンケートを取ったところ「期間で真ん中と最後の二回」案が多数となり、大晦日、正月にフォーカスが当てられ始めた。昴にはgree時代に出た初日の輝きというSRカード(画像参照)があり、また初日の出のめでたいイメージと一斉投票にもたせたいポジティブなイメージの一致、「正月の昼間って暇なんだよな」という雑談的な発言に集まった同調から、1回目の一斉投票は1番初日が高くなる時間(厳密には地域による)である1/1の12:00〜に#新春特大ホームランと銘打って行われる運びとなった。

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とはいえ、他の陣営に比べ最初の一斉投票が遅くなるので、それへの対策を練ることになった。議論の時点で毎日投票の9:20(9回2outと昴の誕生日9/20のもじり)が提案されており、CCで#毎日3球thankyou作戦という神タグも生まれたこともあって、引き離されないために一斉投票まではこちらのタグを使って票差を保つこととなった。

神タグと先走って書いてしまったが、個人的にTCで生まれた中で一番好きなタグがこの毎日3球thankyou作戦。3球thankyouという語感の良さ、毎日thankyouという圧倒的にポジティブなワード、ログイン+ミッション+おはガシャの取り逃がしを防ぐ3票設定、全てにおいて完璧であると思う。めっちゃ好き。

決定から元日まで、とにかく長かった。上の神タグを以ってしてももちろん相手の一斉投票、日速によってどんどん離される差は埋められず、昴は一斉あるけどもうダメかななんて担当外には思われていた。正直私も思っていた。discordにいた人もみんな思っていたと思う。不発に終わったらどうしよう。言葉にすると本当になってしまいそうで怖かったし、陣営全体にネガティブイメージがつきかねないので(自意識過剰)ひたすらポジティブなフリをして宣伝し続けた。告知画像も告知イラストもたくさん回して、そして回ってきて、陣営が「ここに賭けてる」ことがひしひしと伝わってきた。

迎えた1/1当日。票はdiscordを震撼させるほど伸びた。企画練ったの自分たちなのに…笑 20万票くらいだったかな。10日前には最初の告知ができており、その後も宣伝がうまくいっていたという準備の成果。そして諦めずに、大量の票を祈るように打ち込んだ担当Pの想いの結果でもあり、票数を決めずただ「1/1にホームラン打つぞ!!」というだけの企画だったというわかりやすさ、そして12時という一斉投票にしては早めの時間帯がその後の「へ〜一斉あったんだ」と票を見て気づくような浮動票を取り込みやすくしていたのではという意図していなかった嬉しい副次効果もあった。しかし1/3の0:00と22:00に再度麗花の一斉投票があり、票差は0に近くなった後段々と離されていくこととなる。あずさも1/3に開催されていたが、票は伸び悩み、ここから昴と麗花の一騎打ち状態となったと言えるだろう。

 

3.最後の一斉投票と最終日

役決め以外で一番discordのPの頭に血がのぼってしまったのはここだと思う。もちろん私も含め。初めて、やっと見えてきた勝利へのチャンスを絶対に無駄にできないという思いからか、最後の一斉投票の日時はなかなか決まらなかった。1/12にイベントランキング報酬の券配布が終了し、最終日までは「投票はできるけどもう券は手に入らない」という状況になることがわかっていたので、1番みんなが票を持っているタイミングの1/12か、投票数が1番増える最終日付近に行うか、それとも間を取るか、という感じだった。

今までの理屈から対抗陣営の一斉投票の後、と考えると私は最終日付近派だった。絶対に後を追う形になるという麗華陣営への信頼(?)があったので、逆転サヨナラホームランとか言えたらかっこいいし、と思っていた。が、正月は奇跡だった、待っていたら最終日の盛り上がりに加われないまま負ける、という意見ももちろん多く、理解できる感情だった。ここで見て欲しいのがこちらの二つのグラフだ。

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TBの際の推移で、作成者は@10V_tkc 様。https://twitter.com/i/moments/955479612334645248 に全役分まとまっている。

昴が狙うべきは下の次女ルートだった。全員上位イベントなどからわかるPの総数的にも、もつれ込んで勝つのが1番可能性があるビジョンだった。しかし、最後の一斉投票次第で新入生のように離され続ける可能性があったというわけだ。結局一斉投票はdiscord内アンケートのちコンベに提案という行程を経て最終日前日、1/18の21:00に決まった。エースナンバーの18、#ファイト一発ホームランガール などにかかっていたが、それらは日時の後だったように思う。私は野球のエースナンバーが18なことをその日初めて知った(担当のことくらいちゃんと勉強して!!)。

結果、一斉投票は麗花の票数を上回ったが、22時に最後のぷっぷかタイムがあり、票差が縮まり続けて朝起きたら二位になっていた。正直死んだと思った。データを見ていたら抜かれたのは朝の5時ごろ。早起きすぎる。健康か!?

19時までは抜いたり抜かれたりというよりも、僅差を詰めきれない二位の昴という感じだった。なんで、役もうもらったじゃん、なんで!勝たせて!と悪魔のような感情に脳が支配され、それに対する自己嫌悪でものすごいことになっていたが(TAはかなり前のことだし、ミリシタになってからは衣装などの勝利の利点も増えたし、担当に役を取ってもらいたいのはどこも同じだ)、勿論表には出せないため一人で死にそうになりながらダイマを求めるツイートにリプライを送っていた。discordにはダイマを求めるツイートを共有するチャンネルがあり、1リプ1票みたいな方もいたのでオタクは団結していた。この時ばかりは、オタクはオタクではなく本当にプロデューサーだったかもしれない。千早Pの数が多すぎて怖かった。すごい。画像を貼るだけのリプライはなんとなく嫌だったので、全員に違う文面のリプライをした。もらった相手にわからないにしても、私なりの誠意もとい自己満足である。

20時ごろに昴が一位になってからは、客観的に見ると安定していたと思う。当時は気が気ではなく今すぐ終われ今すぐ終われと念じまくっていたが、表推移を見ると流れは彼女に向いていたように見える。やはり初当選の追い風は物凄い(私も次があれば初当選の子に票を入れると思う)。また、最終日夜はとにかく女主人のデッドヒートがヤバイことになっていたので、お祭りをしたい層はそちらに集まったのかもしれない。救われた。

 

4.おわりに

かくして、昴は旅人役の一位を勝ち取った。言及していないまでも様々な企画があり、すべてが各々の形で寄与していたと思う。とにかく長いので、担当外の票を呼び込めなくても身内で盛り上がれて士気があげられるならそれでいいのだ。私はねじ曲がったオタクなのでコンベンションセンターにはほとんど投稿しなかったし、書き込みを見ることもあまりなかったが、特に後半コンベンションセンターで行われていた「良さを語る会」「コール大会」などはめちゃくちゃ雰囲気が良く、楽しそうに見えた。例え事実がそうでなかったとしても、そう周りから見られるような会が開ければ勝ちである(逆に、火が立っているところには近寄りたくないのが本能というものだ)。

 

コンベンションセンターといえば、印象的だったのは麗花板の最終日の夜の「勝ちたいよ」だ。先述の通り自分からは見に行かないタチだったが、同僚が教えてくれた。たった5文字に込められた素直な思いに胸がギュッとなった。同じだと思った。そう衝動的に書き込むほど、昴を対等に見てくれているんだと思った。役が決定した後もずっと私の頭の中に強く残っている書き込みだ。私たちの昴は、この思いを背負って立つのだ。